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とよしん言行録

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2007-02-21 [水] 安全とは・・・ [長年日記]

_ [日記][意見]大阪の夜行バスの事故について

トラックでよく言われる話に構図が似ていますよね。トラックは荷主に運賃を叩かれ、バスはツアー主催者に運賃を叩かれるんだそうです。

で、安全上の責任はトラックとバスの業者に押し付けです。荷主、ツアー主催者の責任って本当に無いんでしょうか?

確かに規制緩和で品質の低い輸送業者が増えましたが、質の低下を招いている直接の原因は安い運賃なんじゃありませんかね。人や物の移動に関する安全管理の責任は人や物を預ける側にもあると思います。安全の為のコストアップをトラック・バス業界にだけ押し付けて流通・旅行業だけが儲かっていていいんですか?もっと大局的、包括的に話し合う必要がありませんか?

私も学生時代は夜行スキーバスには毎年数回お世話になっていました。他の移動手段に比べて確かに安かったです。激安というイメージはありませんが、学生のアルバイト1ヶ月分で2回1泊2日のツアーにいける程度の値段だった記憶があります。規制緩和前でも十分安いツアーだったと思います。

輸送業者が増えてしまった以上、今の会社の数を維持して護送船団は組めないでしょうから沈むべきは沈まざるを得ないのでしょうし、その淘汰(再編)の時期に来ているんだという見方も出来ます。それでも、安全上の責任を主催者や荷主が免れる理由にはならないと思います。

今となっては私は夜行スキーツアーを利用することはなさそうですが、スキー以外で観光バスを利用することはあるかもしれません。夜行バスツアーの利用者の多くは将来ある若い人たちであり、彼らの思い出の1ページになるはずです。値段の多寡に関わり無く旅をした人間の経験を豊かにすることが出来ると考えると、いかに安全に提供するのか業界全体で見つめなおして欲しいです。

旅行会社・流通業者にも責任があるとなった場合、最終的には消費者価格の値上げという形で私たちに転嫁されるのは目に見えています。この値上げの透明性が競争ポイントになるんじゃありませんか?

値段が上がるのは仕方ない、安全の為のコストがどういう手段にいくらかけているのかを開示し、そのコストを均等に各商品に上乗せしていることをうまく説明できた商品が消費者に一番受け入れられるという合意を形成していく方向にそろそろ動くべきではないのかと思います。「値段が上がる、即ち価格競争から脱落」という短絡的な考えが支配的な世の中に一つ石を投げ込んでみませんか?

価格競争だけが市場競争ではないのです。

_ []サッポロ・ラガーはどうなる?

キリンがサッポロからの提案があれば、友好的買収に協力するかもしれないそうです。キリンのラガー(正確にはクラシックラガー)は有名ですが、一部店舗にはサッポロのラガーも供給されていてそれ目当てに店に行く御仁も世の中にはいらっしゃる訳で、これも着地点の気になる話でございます。

両者とも美味しいのでぜひ残って欲しいものです。


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