とよしん言行録 |
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2004-06-03 [木] インターネットと教育 [長年日記]
_ [意見]インターネットと教育
私は実はインターネット接続によるネットワーク社会から就学中の未成年は切り離すべきだと言う考えの持ち主です。
学校に通っている間というのは実社会からの責任から猶予を与えられているモラトリアムの期間であり、あまつさえ未成年であれば後見人の同意が無ければ法的無能力者です。
ネットワーク社会を区別して考えておられる方も多いかと思いますが実は実社会と表裏一体であり、実社会のルールがそのまま、もしくはネットワークに適した形で丸ごと適用されるのです。
すなわち、いかにネットワーク社会であろうとも未成年者は法的無能力者であるし、学校に通っている者はモラトリアムの期間にあるわけです。これらの社会人の卵たちをネットワーク社会に限っては社会人と同列に参加する事が出来てしまうことにずっと不安を抱いていました。
ネットワークをメディアとして捉える考え方があります。つまり、新聞や放送とジャンルを同一視する考え方です。これは部分的にではありますが、無理の無い理解だと思います。
教育の場で子供たちが作った放送番組、新聞は一部の例外を除けば学校内、教育機関内に閉じたメディアであることは周知のことと思います。
では、子供たちが作ったWEBページはどうでしょう?インターネットに接続して公開した場合、公開範囲は実社会の世界中ということになります。このアンバランスに不安を覚えています。
本来、法的無能力者である未成年たちはそれぞれの後見人に暖かく護られながら実社会に飛び出す訓練をする聖域が教育現場なのではないでしょうか?
後見人や教育者の目の届かない範囲が発生する恐れがある以上、未成年の就学中のインターネット利用を制限することが必要な気がします。
実際、携帯電話でのインターネット接続では制限を加える機能を備えた端末も販売され始めましたし、家庭では各種フィルタリングソフト、サービスなどが商品として販売されています。もちろん家庭では親の教育への関わり方、ネットワーク社会への適応度、教育方針で対処は違うでしょう。
ただ、全体的に私の考えはあながち方向は間違っていないと思えるようになってきました。
あとは、教育の本丸である学校がどのように対処していくのかが気になります。